『黄帝内経』という中医古典には「腹部の按揉は養生の秘訣」と記されている。唐代の名医で百歳の長寿を享けた孫思邈も「腹は常に摩るべし、百病を除く」と述べた。宋代の著名文豪蘇東坡も丹田を自ら摩る养生術を実践し、「一夜丹田手自摩」という詩を詠んだ。 中医では、人体の腹部は「五臓六腑の宮城、陰陽気血の発源地」とされる。脾胃は後天の根本であり、胃が受容する水穀精微は人体の正常生理機能を維持する。また脾胃は気機の昇降の要所であり、清を昇し、濁を降することにより、気化が正常になり、健康で長寿、快楽な生活が可能となる。 腹部の按揉は上下を通じ、陰陽を調和させ、旧いものを排除し、新しいものを生じ、五臓を充実させ、外邪を駆除し、内因性の諸症を清浄化する。現代医学では、腹部の按揉により腹筋および腸管平滑筋への血流量が増加し、腸管内壁筋の張力およびリンパ系機能が向上し、胃腸等臓器の分泌機能が活発化する。これにより食物の消化・吸収・排泄が促進され、大腸・小腸の蠕動運動が顕著に改善され、排泄作用が得られ、便秘の予防・解消に効果的である。特に高齢者にとって重要である。 巧みに腹部を按揉すると、胃腸粘膜が十分な「プロスタグランジン」を産生し、胃酸過多を防止し、消化性潰瘍の発症を予防する。また腹部脂肪の蓄積を減らす効果もある。按揉は末梢神経を刺激し、強弱・速慢の異なる圧力でマッサージすることで、腹壁の毛細血管がスムーズに血流し、脂肪の吸収と運搬を促進し、肥満を防ぎ、理想的なダイエット効果を得ることができる。
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