便秘の経験は多くの人が共有しているだろう。見た目は小さな問題に思えるが、生活に多くの煩わしさをもたらす。 中医では、便秘の原因は多岐にわたり、燥熱内結、津液不足、情志の波動、気機鬱滞、過度の疲労・体虚・気血不足などが挙げられる。一部の人は慢性的な便秘に苦しんで長期間にわたり薬物で排便を促すため、心身に大きな害を被っている。あなたもぜひ両手を巧みに活用し、以下の自己マッサージ法を継続することで、安全に排便を促せるはずである。 1. 腰仙部の押し揉み ベッドに座り、両手の指をそろえて、手のひらの根元を同側の腰仙部にあて、上から下へ30~50回適度な力で押し擦る(図1)。腰仙部が温かくなるまで続ける。 2. 腎俞穴の按揉 同様の座姿をとり、両手を腰に当て、親指を同側の肋端に向け、中指を腎俞穴にあてる。適度な力で30~50回按揉する(図2)。 3. 足三里穴の揉み圧 ベッドに座り、膝関節を自然に伸ばす。親指の指腹を同側の足三里穴にあて、他の四指は脚の後側にしっかり添える。親指で適度な力で30~50回揉み圧する(図3)。 4. 天枢穴の按揉 同様の仰臥位をとり、両手を腰に当て、中指の指腹を同側の天枢穴にあて、親指は腹部外側に添える。中指で適度な力で30~50回按揉する(図4)。 5. 中脘穴の掌揉み ベッドに仰臥し、脚を自然に伸ばす。右手の手のひらを左手の背に重ね、左手の手のひらを中脘穴にしっかりあてる。適度な力で30~50回揉み圧する(図5)。 6. 腹外側の押し 同様の仰臥位をとり、両手を同側の腹外側に置き、手のひらの根元で季肋から股関節まで下方向に押し、30~50回繰り返す(図6)。 7. へそ周囲の丸ごと摩り 同様の仰臥位をとり、右手の手のひらを左手の背に重ね、左手の手のひらをへそ横にあてる。適度な力でへそを中心に時計回りに30~50回円形に摩る(図7)。 8. 腹筋の捏拿 同様の仰臥位をとり、親指と他の四指を合わせて、腹部の筋肉を挟みながら30~50回持ち上げ・押さえを繰り返す。両手同時に行える(図8)。 9. 関元穴の按揉 同様の仰臥位をとり、片手の親指の指腹を関元穴にあて、適度な力で30~50回按揉する(図9)。 10. 下腹部の丸ごと摩り 右手の手のひらを左手の背に重ね、左手の手のひらを下腹部にしっかりあてる。適度な力で時計回りに30~50回円形に摩る(図10)。皮膚が温かくなるのが目安。 以上の自己マッサージ法は腸管機能を調整し、腹筋の緊張力を高め、体質を強化する効果があり、特に慢性的な便秘に適している。ただし、朝晩各1回の継続が必須であり、手法は軽快で柔軟に、腹部を中心に実施するべきである。また、食事量を適切にし、野菜・果物を多く摂取し、毎日一定時間に排便する習慣をつけること。 小知識 腎俞穴:第2腰椎棘突起の下、横1.5寸。 足三里穴:外膝眼下3寸、脛骨外側約1寸。 中脘穴:腹正中線、へそ上4寸。 天枢穴:へそから横2寸。 関元穴:腹正中線、へそ下3寸。 (編者注:中医の「寸」は自身の中指中節の長さに相当する。)
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