紙上の太極を認識する 古来、書画に勤しんで長寿を享けた人物は数え切れない。唐代の柳公權、欧阳洵、明清時代の文徵明、梁同書、近代の吳昌碩、齊白石、張大千などはいずれも80~90歳を超えた。書画家が長寿を遂げる秘密を問えば、それは毎日の書き取りや描画を継続しているだけである。人の生命は生理と精神が相互依存する反映である。生理と精神が良好に調和すれば、健康と長寿の重要な条件となる。書画活動は、この境地に到達することができる。 書画は紙上で行われる気功と太極拳である。書画を始める前に、まず雑念を排除し、丹田に意識を集中させる。「先に黙静思」して心を浄化する。これは気功の「入静」段階に相当する。その後、指、腕、臂、腰に気を巡らせ、全身の力を筆端に調節する。「下筆の点画波撇曲直は、皆一身の力を送り込む」。あるいは「蛟龍が海を遊ぶ」ように、あるいは「蜻蛉が水を跳ぶ」ように、妙筆が輝く。このような筆運びは、太極拳の一招一式に似ている。書画を習う際には、精神を集中し、呼吸を調節し、身体活動は動と静の結合、剛と柔の調和、虚と実の間合い、力の軽重の違い、筆の速さの違いを含む。これにより、自然と全身の血気を通融させ、体内の各器官機能を調和させ、脳神経の興奮と抑制をバランスさせ、血流と代謝を促進する。そのため、「書画家は必ず無病で長寿である」といわれる。 書画は心を捕え、養生に役立つ。精神が充実し、精力が旺盛になる。書画は心神の細やかな表現であり、作業時には心を落ち着かせ、動作をゆったりとしなければならない。心がさまよう、慌てふためくような表情は望ましくない。いわゆる「書画の道は、まず心を養う」ことがこの意味である。したがって、書画を習うには意念で筆を制御し、「用心不雑、乃是入神要路(心を雑にせず、これが神に入り込む道)」。雑念を断ち、精神を凝らすことで、静から動を生み出すことができる。これは、大脳皮質の機能改善、大脳の思考の鋭さと落ち着きの向上、精神活動の調節に非常に役立つ。 書画活動は高雅な芸術活動である。人間の愉快な気分と豁達な胸襟を育てる。宣紙の上では、各種字体の肥瘦の風趣、山水画の魅惑的な意境、人物画の生き生きとした表情など、すべてが人々の興味を惹きつけ、美的な喜びをもたらす。そのため、「筆を揮って書画を描くことは、雅興を託し、情致を涵養する」ことができ、一挙多得の養生法であると言われている。
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