冬令補養の時期です。最近、本欄に読者からの手紙が多く寄せられ、具体的で有用な知識を紹介してほしいとの要望がありました。そこで、戚廣崇主任医師ら中医専門家にインタビューし、その真知灼見をまとめました。 誰が補養が必要か? 亜健康状態の主な症状は、気分の落ち込み、イライラ、憂鬱・不安、不眠・記憶障害、精神不振、疲労感、腰痛など。こうした人は病院で検査しても器質的異常が見つからないことが多い。統計によると、70%のオフィスワーカー、85%の企業経営者が亜健康の高リスク群である。 中医では、亜健康状態は気虚、血虚、陰虚、陽虚、気陰両虚、气血両虚、陰陽両虚などに分けられ、証候を診て補養を行う必要がある。 高齢者は臓腑機能の低下、陰陽気血不足、抵抗力の低下により、めまい・視力低下・耳鳴り・歯のゆるみ・白髪・腰痛・息切れ・言語乏効・倦怠感などの症状が現れる。これらは老年虚症の表現であり、適切な調整により老年疾患の発症を減らし、生活の質を向上させることができる。 慢性疾患(胃病、肝病、心血管疾患、喘息、関節痛など)の患者は、長期疾患により体が虚弱になり、瘀血が生じる。体が弱いため補養が必要だが、病気が治った後ではなく、補養と併せて既存疾患の治療を行うべきである。つまり、邪を祛ぎ、正を補う方法で体を強化し、疾患のコントロールと体力強化を両立させる。 大病、術後、腫瘍、心筋梗塞、放射線療法・化学療法、手術後の患者は、体の一部が損傷する。例えば、手術中の出血により気随血行となり、気血両虚を引き起こし、顔色蒼白、疲労感、動悸・めまいなどの症状が出る。このような状態では、証候を診て調整し、補益することで虚損を補い、回復を促進できる。 補養中に避けるべき食品は? 補養中は生冷・脂質食品を避けるべき。消化機能に悪影響を与え、補品の吸収を妨げる。また以下の食品も避けるべき: 萝卜:膏方を服用中は萝卜を避けるべき。多くの膏方は体虚を補うために作られており、人参などを含むことが多い。人参は気を大補するが、萝卜は気を破り血を消耗するため、補気効果や他の薬物の滋陰養血作用を弱める、あるいは打ち消す。 コーヒー:コーヒーおよびカフェインを含むコーラなどの飲料は中枢神経を興奮させ、覚醒作用がある。補益薬の中にも脳皮質を興奮させる成分が含まれるため、膏方服用中にコーヒーを飲むと過剰興奮となり、頭痛・頭重・不眠を引き起こす。中医では「気有余は火なり」と言い、火が盛りすぎると陰陽バランスが崩れ、臓腑機能の調整が難しくなる。 茶:茶には大量のタンニンが含まれており、タンニンが補膏中のタンパク質、生物碱と反応して不溶性沈殿物を生成し、栄養物質や有効成分の吸収を妨げ、効果を低下させる。特にタンニンと補膏中の鉄イオンが反応すると、胃腸を刺激し、不快感を引き起こす。 不良反応が起きた場合の対処法: 便秘:膏方服用後に便秘が起きた場合、まずは膏方の服用を中止する。中止後、排便が正常になった場合は、便秘が膏方によるものと判断できる。再服用時には剂量を適度に減らし、食事に食物繊維を多く含む食品を入れ、水分を十分に摂り、果物や野菜を多く摂取し、朝起きて蜂蜜水を一杯飲むことで、通常は改善する。 食欲不振:食欲不振は消化機能が悪いことを示す。まるで大魚大肉を食べ過ぎて消化できない状態と同じ。服用量を減らすか、消化を助ける薬茶(陳皮茶、山楂茶など)を併用する。 胸闷腹膨満:服用する膏方は脾胃を通じて吸収・輸送され、効果を発揮する。脾の機能が不全になると、胸闷腹膨満、舌苔厚膩などの症状が出る。この場合は膏方の服用を中止し、吸収を促進する薬を服用してから再開すべき。そうでなければ逆効果になる。 咳・痰多:中医では「脾は痰の源、肺は痰の貯蔵庫」と言う。膏方服用中に咳・痰が増える場合、膏方がうまく吸収されていないため、湿を助けて痰を生じさせていると考えられる。この場合は膏方の服用を中止し、健脾理気化痰の薬を適切に服用する。咳・痰が改善したら再び膏方を服用し、陳皮茶を併用して健脾化痰を促すのが望ましい。 下痢:下痢時には脾胃機能が乱れている状態なので、膏方を続けてしまうと症状が悪化し、病状が長引く。もし膏方の過剰摂取が原因の下痢なら、中止後は下痢が停止する。再服用時は量を減らす。下痢が膏方とは無関係なら、原因を特定し、治療後再開する。 風邪・発熱:この際は膏方の服用を中止し、風邪を治療するべき。風邪の際は正常な陰陽バランスが崩れ、脾胃機能に影響が出るため、この時期に補養を急ぐと病状が複雑化・長期化する。 皮膚のかゆみ:中医では皮膚のかゆみは湿熱、血虚、風邪などの要因に関係している。この場合は膏方の服用を一時中断し、医師に診察して病因を特定して治療する。 虚証に適した中成薬は? 気虚:精神倦怠、声低く、易く汗をかく、舌淡苔白、脈虚無力などの症状。 中成薬は四君子丸、人参蜂王漿、補中益気丸など。 血虚:顔色萎黄、唇甲苍白、頭暈心悸、健忘不眠、手足のしびれ、舌質淡、脈細無力などの症状。 中成薬は当帰補血露、十全大補丸、帰脾丸など。 陰虚:潮熱盗汗、五心煩熱、口渇咽乾、乾咳少痰、目のかすみ、舌紅少苔などの症状。 中成薬は大補陰丸、参杞蜂皇漿、六味地黄丸など。銀耳、鳖甲、麦冬、沙参、黒芝麻なども選択可能。 陽虚:顔色蒼白、四肢冷え、陽痿早泄、食欲不振下痢、舌淡脈微細などの症状。 中成薬は金匱腎気丸、右帰丸、鹿茸口服液、龜齡膏など。冬虫夏草、杜仲、蛤蚧なども選択可能。
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