中華料理でも西洋料理でも、豪華な料理を味わうときも、普段の家庭料理でも、湯はテーブルの定番である。湯を嗜み、好んで、味わうことはファッションの一部であり、「湯なしでは席が成立しない」ともいわれる。民以食為天、食の本質は栄養である。冬は補養に適した時期である。一日中働き、帰りに味わう旨い、香り高い、栄養豊富な湯は、心身ともに違う感覚を与える。しかし、湯を飲むことで本当に体を強化し、病気を防ぎ、健康を増進させるためには、科学的な注意が必要である。つまり「八要」を守るべきである。 ・材料を選ぶ際は適切に 材料の選定はうまみの出るスープを作る鍵である。スープに使う原料は通常動物性原料で、鶏、鴨、禽骨、豚瘦肉、豚の肘、豚骨、ハム、板鴨、魚類などであるが、旨味が強く、異臭が少なく、血汚れが少ないものを選ぶべきである。これらの食品には豊富なタンパク質、イノシン酸、アミノ酸、ヌクレオチドなどが含まれており、家禽の肉には水に溶けやすい窒素浸出物(筋凝タンパク質、クレアチン、クレアチニン、尿素、アミノ酸など非タンパク質窒素物質)が含まれ、これがスープのうまみの主な原因となる。 ・食材は新鮮であること 新鮮さとは、昔の「肉は新鮮に殺し、魚は跳ぶように食べる」という「時鮮」ではない。現代の「新鮮」とは、魚や家畜が殺された後3~5時間以内のことを指す。この時期、魚や家畜の酵素がタンパク質や脂肪をアミノ酸や脂肪酸など、人間が吸収しやすい物質に分解する。この時期が栄養価が最も高く、味も最高である。 ・調理器具は選ぶべき うまみのスープを作るには、古くからの瓦罐(がかん)が最適である。瓦罐は石英、長石、粘土などの原料を配合し、高温で焼成された陶土製である。通気性・吸着性が良く、熱伝導が均一で、放熱がゆっくりである。スープを煮る際、瓦罐は外部の熱エネルギーを均一かつ持続的に内部の原料に伝える。安定した環境温度は、水分子と食物との相互浸透を促進する。この相互浸透が長時間続くほど、うまみ成分がより多く溢れ出し、煮込まれたスープの味はより豊かで醇厚になり、調理された食材の質感もより柔らかくなる。 ・火加減は適切に スープの秘訣は「強火で沸かし、弱火でじっくり煮る」ことである。これにより、食材内のタンパク質浸出物などのうまみ成分が最大限に溶け出すことができ、味わい豊かなスープを作ることができる。文火でなければ、浸出物がより多く溶け出し、透明で濃厚なスープが得られる。 ・水の使い方は合理的に 水はうまみ食材の溶媒であり、食材の熱伝導媒体でもある。水温の変化や水量の多少は、スープの風味に直接影響する。水の量は、スープの主要食材の重量の3倍程度が適切である。また、食材を冷水で一緒に加熱するべきであり、沸騰した水で直接煮たり、途中で冷水を加えたりしない。これにより、食材の栄養成分がゆっくりと溶け出し、最終的に透明なスープが得られる。 ・組み合わせは適切に 多くの食材には既に固定された組み合わせパターンがあり、栄養素が補完し合う。いわゆる「黄金の組み合わせ」である。例えば、昆布と豚肉の煮込み湯は、酸性食品の肉とアルカリ性食品の昆布が「組み合わせ効果」を生み出す。これは日本の長寿地域(沖縄)の「長寿食品」として知られている。スープの味を純正にするため、複数の動物性食品を一緒に煮込むのは避けるべきである。 ・操作は細心に 調味料の投入順序に注意すべきである。特に、塩を最初に加えないこと。塩は浸透圧作用を持ち、原料の水分を排出させ、タンパク質を凝固させ、うまみが不足する。一般的に、60℃~80℃の温度で一部のビタミンが破壊されるが、スープを煮る際は長時間85℃~100℃の温度を維持する。そのため、スープに野菜を入れる場合は、随時入れ随時食べるよう心がけ、ビタミンCの破壊を最小限に抑える。スープに適量のグルタミン酸ナトリウム、香油、胡椒、生姜、葱、ニンニクなどの調味料を加えることで、独自の特色が生まれるが、量は多すぎず、スープの本来の味を損なわないようにする。 ・飲むタイミングに注意 「食前湯を飲むと、痩せ、健康になる」「食後湯を飲むと、どんどん太る」と言われるが、これは科学的な根拠がある。食事の前に湯を飲むと、上部消化管に「潤滑剤」を加えることになり、食物がスムーズに飲み込める。食事中に湯を飲むと、食物の希釈と攪拌が促進され、胃腸での吸収・消化に有利である。また、食事前に湯を飲むことで胃が部分的に満たされ、主食の摂取量が減少し、カロリー過剰摂取を防げる。一方、食後湯を飲むと、栄養が過剰になり、肥満の原因となる。 重要なのは、魚や鶏などの原料で作った「精湯」が最も栄養価が高いと片面的に考えるべきではない。実験では、どのくらい煮込んでも、栄養成分は「肉渣」に残っている。湯だけを飲んで「肉渣」を食べないのは、科学的に誤りである。
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