大棗5枚、粟米50g、茯神10g。茯神を水煎して汁を濾し、その薬液に大棗と粟米を加えて粥とする。毎日2回、朝夕に温かいうちに服用する。 大棗は甘く温く、中気を補い、血を養い、心神を安定させる効果がある。日本の研究者によると、枣の抽出物から一種の物質が分離され、薬理実験で鎮静・催眠作用が確認された。この鎮静作用は、中医の「安神」効果と一致している。 茯神は多孔菌類の植物である茯苓の菌核内の松の根の白色部分で、性味は茯苓と同じく甘く平らで、心を養い神を落ち着かせる効果があり、心神不寧、驚悸、健忘などの症状に特化している。『名医別録』には「驚悸を止める、怒りやすい、忘れやすい、心を開き知恵を増す、魂魄を安め精神を養う」とある。その水煎剤には鎮静作用がある。 粟米とは小米のこと。普通の米と同様の栄養成分を持ち、脾を強化し胃を和らげる効果がある。『随息後飲食譜』では「粟米の効能は籼米とほぼ同じだが、性質がやや冷たいため、病人には適している」と述べている。 本方では大棗だけでは力が弱いため、茯神と粟米を補助として用いる。茯神は安神力を強化し、粟米は脾胃の気を補助する。全方は脾を強化し心を養い、神を安定させ知恵を高める効果があり、心脾両虚、驚悸怔忡、不眠健忘、精神集中困難な者に適している。 <安神助眠方>
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