歯痛は歯および歯周組織の疾患の代表的な症状である。冷・熱・酸・甘い刺激に対して特に顕著に現れる。中医では風火、風寒、胃熱、虚火などが歯痛の原因とされる。自己マッサージ法により、歯痛の症状を緩和できる。 1. 準備体位 座位または立位を取り、全身をリラックスさせ、目を水平に微閉し、呼吸を整え、1~2分静息する。 2. 合谷穴への指圧: 親指の先端を対側の合谷穴に押し当て、他四指は手のひらに置く。軽くから徐々に強く圧迫し、0.5~1分間続ける。 効能:風を散らし表を解し、経絡を活発にして痛みを鎮める。 3. 下関穴の按圧・揉み: 両手の中指または食指の指腹を同側の面部下関穴に当て、適度な力を入れて0.5~1分間揉み込む。 効能:風を散らし、熱を清め、筋肉の痙攣を解消し、痛みを止める。 4. 鄭車穴の圧迫: 両手の親指の指腹を同側の面部鄭車穴に当て、適度な力を入れて、軽くから徐々に強く圧迫し、0.5~1分間続ける。 効能:筋肉の痙攣を解消し、痛みを鎮め、血流を促進し腫れを減らす。 5. 風池穴の按圧・揉み: 両手の親指の先端を同側の風池穴に当て、他四指は頭部の両側に添える。適度な力を入れて0.5~1分間揉み込む。 効能:風を除き、寒を散らし、精神を醒ませ頭脳を清明にする。 6. 少海穴への指圧: 親指の先端を対側の少海穴に当て、適度な力を入れて0.5~1分間圧迫する。 効能:風を除き、寒を散らし、経絡を通して痛みを止める。 7. 陽溪穴の按圧・揉み: 親指の指腹を対側の陽溪穴に当て、適度な力を入れて0.5~1分間圧迫する。 効能:腸腑を通して熱を下ろし、熱を清め痛みを止める。 8. 歯痛穴への指圧: 親指の先端を対側の歯痛穴に当て、適度な力を入れて0.5~1分間圧迫する。 効能:血流を促進し痛みを止める、経絡を通して痙攣を解消する。 9. 面部の揉み圧: 両手の掌を同側の面頬部に当て、適度な力を入れて0.5~1分間揉み圧する。面頬部が温かくなるまで続けるのが理想。 効能:経絡を活発にし、寒を除き、筋肉の痙攣を緩和し痛みを止める。 10. 行間穴の推摩: 片手の親指の指腹を対側の行間穴に当て、適度な力を入れて上下に押す。0.5~1分間続ける。 効能:腫れを減らし痛みを止める、経絡を活発にし血流を促進する。 自己マッサージは痛みを感じたときに実施できる。面部マッサージでは、徐々に力を加え、酸・張り感が痛み部位に伝わる程度まで行うのが望ましい。患側面部を中心に実施する。肢体のマッサージは両側の経穴を用いる。普段は口腔衛生に注意すること。 小技: 合谷穴:第2掌骨の中点の外側、つまり虎口部。 下関穴:耳屏前一横指の位置。両頬骨弓と下顎切跡が形成する凹み。 鄭車穴:下顎角の前方一横指の位置。噛み締めたときに咬筋が隆起する場所。 風池穴:首の後ろの筋肉の両側の外側の凹み。 少海穴:肘を曲げ、肘横紋の内側端と肱骨内上顆を結ぶ線の中点。 陽溪穴:親指を上に翘げたとき、母短伸筋腱と母長伸筋腱の間の凹み。 歯痛穴:手のひら面の第3・第4掌骨の間、掌横紋から約一横指の位置。 行間穴:足背の第1・第2趾間、趾蹼縁の後方、赤白肉際部。
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