荷花は夏の代表的な花として親しまれている。三伏の盛夏、太陽が灼熱に照り、人々は唇が乾き、舌が渇き、心が煩わしくなる。そのとき、荷花の池のほとりに足を運べば、風景は絵のように美しく、暑気はたちまち消える。 見よ、一池の蓮葉は厚く丸く、青翠に輝いている。その擁護の中で、朵々の荷花は亭亭立つ。ピンクの花は艶やかで、白い花は潔く、苞を閉じたものは羞恥に似て語りかけ、咲き誇ったものは洒脱に広がる。微風が吹き過ぎれば、蓮葉上の水滴が揺れ動き、「皿の中の珠玉」のようだ。同時に漂ってくるのは、ほのかな香りで、肺腑に沁み入り、心が爽快になる。 夜になると、風清月白、蓮葉が緑に覆われ、他の花が眠りにつく中、「夜舒荷」がそっと開き、香りが四溢し、池辺の蛙の声が伴奏となり、まるで仙境にいるようになり、立ち去りがたい。 荷花の美しさは、古今にわたって人々に愛され、詩人や作家たちにも称賛されてきた。詩歌を詠んだ者は歴代に絶えない。我国最古の詩集『詩経』には「彼澤之陂、有蒲菡萏(かんとう)」という句がある。その後、屈原、曹植、王勃、李白、杜甫、白居易、李商隠、孟郊、蘇軾など、皆荷花を題材とした詩句を残している。特に代表的なのは、宋代の周敦頤の『愛蓮説』で、荷花の「汚泥に染まらず、清流に濯ぐも妖せざる」と讃えた。南宋の楊萬里が詠んだ荷の詩は千古の名作であり、今も人々に伝えられている。「畢竟西湖六月中、風光不與四時同、接天蓮葉無窮碧、映日荷花別樣紅。」 荷は観賞だけでなく、食用としても利用される。地下茎の蓮根と種子の蓮子は美味で、栄養価も高い。蓮根から加工された藕粉は老人、乳児、病後体弱者の滋養食品として適しており、栄養豊富で消化が容易で、血を補い、胃を開き、調中する効果がある。荷葉さえも食品として使える。荷葉と江米で作った荷葉粥は碧緑で香り高く、さっぱりとしていて、独特の風味がある。 さらに、荷には貴重な医療価値もある。そのすべての部分が薬として用いられる。 6~7月に、蕾が開く前の花蕾または開花した花を採取し、陰干しにして中药材「荷花」とする。苦甘温で無毒、心肝二経に入る。血を活し止める、湿を除き風を消す。打撲による吐血、天泡湿疮などの治療に用いる。 荷葉を水で洗い、柄と縁を切り落とし、細く切って日干しにすれば、中药材「荷葉」となる。暑気を除き湿を利し、清陽を昇進させる。慢性子宮炎、赤白帯下、夜尿などの治療に用いる。 荷葉の柄は暑気を清め湿を除き、血を和らげ胎を安定させる。血痢、下痢、妊娠中の胎動不安の治療に用いる。 荷梗は熱を清め暑気を利し、気を通し水を導く。暑湿による胸闷、下痢、赤痢、淋病などの治療に用いる。 蓮藕は甘く寒い性味で、心・脾・胃三経に入る。『本草経疏』には「生の藕は甘く寒く、血を涼め止める、熱を除き胃を清める。故に瘀血を消散する。熟したものは甘く温く、脾を強化し胃を開き、血を養い心を補う。故に五臓を補う」と記されている。 藕節は血証の治療に用いられ、血を止めて瘀血を散らす。咳血、吐血、便血、尿血、下血、血痢、血崩などの治療に常用される。 蓮蓬殻は中药「蓮房」として、苦く涩く温く、炒って粉末にし、外用で乳裂の治療に用いる。炭化して粉末にし、香油で調合して患部に塗布すれば、黄水瘡の治療に用いる。 蓮須は荷花の雄蕊で、心を清め腎を益する。精気を固め、髪を黒くし、顔色を明るくする。 蓮子は食用のほか、薬としても用いられる。李時珍は『本草綱目』で「蓮の味は甘く、気は温かく、性は澀く、穏やかな香りは穀物の味を得ており、脾の果実である」と述べている。蓮子は心を養い、腎を補い、脾を補い、腸を固める。夜寐多夢、遺精、淋濁、久痢、虚瀉などの治療に用いる。霜に当てて熟した、灰黒色の果皮を持つものを「石蓮子」と呼び、嘔吐を止めて胃を開き、噤口痢の治療に用いる。 蓮子の胚芽は中药「蓮子心」として、苦く寒い性味で、心を清め熱を除き、血を止めて精を固める。現代医学研究では、降圧作用が顕著であることが判明。降圧のメカニズムは組織アミンを放出し末梢血管を拡張することにあり、神経要因とも関係している。 荷の全身は宝である! 選方: 1.病後胃弱、食物消化不良の治療:蓮肉、粳米各120gを炒り、茯苓60gを加え、粉末にして砂糖で調合する。1回30gを白湯で服用。 2.天泡湿疮の治療:荷花を貼る。 3.黄水瘡の治療:蓮房を炭化し、細かく砕き、香油で調合して患部に塗布。1日2回。 4.漆疮の治療:乾燥荷葉1斤を水10升で煎じ、5升に減らす。温かく適当な温度になったら浴洗する。洗後、貫衆末を撒き、乾いたものには油で調合して塗布。 5.鼻出血の治療:新鮮な藕節を搾汁し、飲むとともに鼻に滴下。 6.小便熱淋の治療:生藕汁、地黄汁、葡萄汁を等分混合し、1回半杯を蜂蜜で温めて服用。 <夏荷>
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