銀花(ぎんか)は正式名称「金银花」であり、『本草綱目』の「忍冬」項に記載されている。半常緑性の蔓性灌木「忍冬」の花蕾である。初夏に開花し、葉腋に対になって花が咲く。初めは白色だが、後に黄色に変化し、黄白が美しいため「金银花」と呼ばれる。その葉は冬でも落ちず、そのため「忍冬」とも呼ばれる。 適応性が強く、全国の大部分の地域で栽培されている。5~6月に苞が閉じた状態の花蕾を収穫し、薬として使用する。収穫は日出前に行い、香りがまだ残っている時期が最適。採集後は芦簀に広げ、当日中に日干しにする。 銀花は甘く寒い性質を持ち、熱を清め毒を解く効果がある。上気道感染、流行性感冒、扁桃炎、急性乳腺炎、大葉性肺炎、細菌性痢疾、急性虫垂炎、膿瘍などの治療に用いる。用量は10~100グラムまで可能。 銀花が熱を清め毒を解く理由は、薬理研究により、広範な抗菌作用を持っていることが判明している。黄色ブドウ球菌、白色ブドウ球菌、α溶血性レンサ球菌、傷寒菌、赤痢菌、結核菌、肺炎双球菌などに対して抑制作用を示す。 銀花の代表的な処方として、「銀翹散」がある。これは風熱外感を治療するもので、銀花、連翹各12グラム、薄荷、芥穗、牛蒡子、桔梗各10グラム、竹葉、甘草、豆豉、芦根各6グラムを粗末に砕き、毎回18グラムを水煎して服用する。現在市販の「銀翹解毒片」もこの処方を基にしている。 銀花と蒲公英を組み合わせると急性単純性虫垂炎に、銀花と紅花を組み合わせると婦人科炎症に、銀花と菊花を組み合わせると熱を散らし風を除くのに効果的である。 銀花は銀花茶としても作れる。銀花5~10枚をまず水で洗い、沸騰水で15~30分間浸すだけで、香り豊かでさっぱりとした銀花茶が完成する。熱を清め火を下げる効果があり、春夏には1日1杯飲むことで内熱や外感を予防できる。ただし、性質が寒いため長期間飲用は避け、陽虚体弱者には注意が必要。 銀花の寒性を緩和するために、薬用時には炒用することができる。炭化させると血を涼ませ出血を止める効果があり、別途薬として用いる。<銀花>
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