厭食は、さまざまな要因によって引き起こされる消化機能低下と調節失衡により、長期にわたって食欲が減退する状態である。食欲不振、甚だしくは食事への意欲喪失、疲労感、毛髪の薄さ、体重減少、抵抗力の低下を特徴とする。軽症では吸収不良、成長発育の遅れを来す。重症では深刻な栄養不足となり、生命に脅威を及ぼす。本病は中医の「悪食」の範疇に入る。 未病先防 小児厭食症において、既病防変よりも未病先防がより重要である。 (一)食事調整と適切な栄養管理 食事調整は本病予防の主要な方法である。普段から消化しやすく、デンプン、タンパク質、脂肪、野菜などを含む栄養バランスの取れた食事を与えること。食事メニューは多様化し、長期にわたって脂っこい、甘い食品を避けること。子どもに定時定量、偏食・選食をしない良好な食習慣を身につけさせる。通常の食事の確保の上で、スイーツ、飲料、お菓子の摂取回数と量を制限すること。また、食事衛生にも注意する。 (二)離乳食の適切な導入 乳児が出生後4~6ヶ月頃になると、適時に徐々に離乳食を導入し、味覚刺激を与え、良好な味覚を育てる。 (三)情緒の安定と快活な環境づくり 状況が良好であれば、親は子どもに無理に食事を与える必要はない。次の食事まで待たせてもよい。子どもは空腹状態にあるとき、良い食欲を持つようになる。子どもの食事量が少ないことに過度に心配するより、外で遊ばせるほうが効果的である。また、子どもを叱ったり、殴ったりすることは避け、あらゆる精神的刺激を回避すべきである。さらに、子どもが周囲や学校環境に食事習慣に影響を与える要因がないかも確認する。 (四)食事療法 1.山薬粥:米、小米、適量の山薬を一緒に粥にして食べる。红枣、萝卜、山楂も加えることができる。 2.肉湯類:鶏肉、牛肉、または豚の骨を煮て湯を作る。その際、肉豆蔻、丁子、茴香、桂皮などを加える。食用時に適量の塩を加える。 3.大麦粥:大麦を粟米程度に挽き、適量の鶏内金末を加えて粥にして食べる。 既病防変 厭食症が長期にわたり改善されない場合、重度の栄養不良と極度の虚弱状態になり、子どもの栄養状態と成長発育に悪影響を及ぼす。 (一)食事療法 1.消食餅:鶏内金2個を瓦の上に置き、弱火で焙乾し、粉末にして、乾粉100gと合わせて薄い餅を作り、食べる。ごま、細塩、または砂糖を加えると味がさらに良くなる。 2.黄鳝魚1匹、内臓を除き、鶏内金6gを加えて水で煮込み、適量の醤油、塩、生姜などで味付け、7日間連続して食べる。 3.鶏肝1個または豚肝50g、蒼朮6gを加えて水で煮込み、肝を食べて、湯を飲む。7日間連続して服用。 (二)薬物療法 小児厭食症の薬物療法は、発病状況に応じて異なる方法を採用できる。 1.消導法:食事の節制が不適切で消化不良が原因の食欲不振に適用。①多食積滞には、一捻金または七珍丹を1回服用し、その後小児健脾丸または保和丸を服用。②冷食積滞には、保赤万応散を服用し、下剤後は香砂養胃丸を服用。 2.脾胃調理:長期にわたる食欲不振、脾胃虚弱に対して、小児健脾丸、肥児丸、または参苓白朮散を服用。 3.亜鉛補給:血中亜鉛または髪中の亜鉛濃度測定により、亜鉛欠乏が確認された場合は、硫酸亜鉛または酢酸亜鉛糖漿を口服。 (三)単方・秘方 1.小児疳積方:コウモリ5匹、油で揚げ、病気が治るまで毎日連続して食べる。 2.干蟾酥、四肢を除去し、香油で塗布して焙乾し、粉末にして、1回1.5~3g、1日3回。红枣で煮た湯で服用。 3.鶏内金30gを瓦で焙乾し、神曲、麦芽、山楂各100gと合わせて細末にし、1回1.5~3g、1日3回、水で溶いて服用。 4.五穀虫100g、鶏内金50gを共に焼き黄にし、粉末にして、1回3g、1日3回。麦芽10gを煎じて水をとり、それを飲み物として服用。 (四)鍼灸・マッサージ 1.中脘、気海、足三里、大腸俞などの経穴を選び、5~7日間治療。効果が著しくなければ、脾俞、胃俞を追加刺鍼する。 2.四縫鍼:三稜針を使用し、両手の四縫穴を刺し、深さ0.5~1分。針を抜いた後、黄色の液体を擠み出す。消毒綿球で拭き取り、隔日1回。積滞を解消し、脾を健やかにする。 3.腹部マッサージ5分、捏脊5回、1日1回。3~5日を1コースとする。 【厭食】
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