乳腺線維腺腫の最も効果的な治療法は手術である。他に、中医・漢方薬療法やホルモン療法などの原因療法も存在する。現在では、手術以外の主要な治療法として、中医・漢方薬療法が用いられているが、ホルモン療法はあまり用いられていない。手術は乳腺線維腺腫に対して最も効果的な治療法であるが、すべての発見時に即座に手術を行うべきという意味ではない。適切な手術タイミングと適応症を厳密に把握することが必要であり、一律に適用すべきではない。例えば、20歳前後の未婚の女性で、腫瘍が小さければ手術は不要であり、臨床観察を優先すべきである。必要に応じて漢方薬療法を行うことができる。既婚の若年女性で腫瘍が1cm以上であれば、妊娠前に手術を行うべきである。妊娠・授乳期に新たに発見された腫瘍の場合は、まず腫瘍の成長状態を観察し、急速に成長する場合は直ちに手術を行うべきである。35歳以上、特に閉経後の女性に新たな腫瘍が発見された場合は、直ちに手術切除を行い、術中の氷凍切片検査を行うべきである。術後に同一部位に再発した場合は、悪性化の可能性を警戒すべきである。再発するたびに悪性化のリスクが高まるため、原則として手術を行うべきであり、術時には周囲の腺体を少し広く切除する。術後は漢方薬を服用し、悪性化のリスクを低下させる。乳腺線維腺腫の手術では、疾患の治療と並んで、乳房の機能および美しさにも配慮すべきである。多くの患者は青年女性であり、中には結婚していない者も多い。こうした患者が線維腺腫の手術を受ける際には、将来の授乳の可能性を考慮し、乳頭を中心とした放射状切開を行うことで乳管損傷を防ぐべきである。切開はできるだけ小さく、美しく、愈合後の瘢痕を最小限に抑えるべきである。また、線維腺腫手術時には、病理検査を標準的に行うべきである。腫瘍は良性であり、悪性化のリスクも極めて低いからといって、病理検査を行わないのは誤りである。通常の病理検査を行い、一定期間組織を保存しておくことは、臨床診断能力の向上だけでなく、研究にも役立ち、病院の学術レベルの向上にも寄与する。乳腺線維腺腫の中医・漢方薬療法については、後述の専門項目で詳しく論じる。乳腺線維腺腫の治療効果評価基準は以下の通りである。(1)治癒:腫瘍が完全に消失。(2)好転:腫瘍が縮小。(3)未愈:腫瘍に変化なし。 <乳腺>
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