乳腺組織は性ホルモンの標的臓器であるため、性ホルモンの乱れは乳房のしこりや痛みを引き起こすだけでなく、月経不順(生理の前後、量の減少または増加、経血の紫黒色または淡紅色など)を伴うことがある。月経不順は、臓腑・気血・経絡の機能異常と関連していることが多い。特に肝・脾・腎三臓の関係が重要である。例えば、生理が頻繁に来たり、経血が淡紅色、下痢、四肢の無力感がある場合は、肝腎の気血虚と考えられ、白参9g、氷糖を隔水蒸し、3~4日分で服用する。党参15g、黄芩30g、白朮12g、生麻5g、炙甘草3g、阿膠6g、艾葉3g、炮姜5g。熱盛の場合は、生地12g、地骨皮9g、玄参9g、阿膠6g(溶かして)、白芍9g、黄芩9g、旱蓮葉15g、枸杞子9g、党参12g、炙甘草3gを用いる。症状が軽い場合は人参養栄丸や烏鶏白鳳丸を服用できる。生理が早めに来る、量が多いのが血熱によるものであれば、顔面潮紅、手足の内側が熱い、口渇、津液不足、頭暈、目眩、舌紅、脈数などの症状が伴う。この場合は、生地12g、地骨皮9g、玄参9g、阿膠6g(溶かして)、白芍9g、黄芩9g、旱蓮葉15g、枸杞子9g、党参12g、炙甘草3gを一日一回服用する。症状が軽い場合は知柏地黄丸や二至丸などの市販薬を使用できる。生理が早めに来て量が多く、経血が紫黒色で塊があり、下腹部痛、舌質が暗く、瘀点がある、脈が細く澁い場合は、胞宮に瘀血が滞っていると考えられる。活血化瘀を目的として、当帰15g、丹参12g、澤蘭12g、桃仁2g、益母草30g、穿牛膝15g、制香附9g、三棱9g、蒼朮12gを一日一回服用する。症状が改善したら、益母草膏を服用する。中年女性で乳腺増殖症や嚢胞性乳腺症を患っている場合、経血が長引いたり、月経が毎月2回あるなどの月経不順を呈し、頭暈耳鳴、腰痛、疲労、手足の内側が熱いなどの肝腎虚証がある場合は、枸杞子9g、澤瀉9g、菊花9g、生熟地各9g、炒白朮9g、炒白芍9g、丹皮9g、苁蓉12g、菟絲子12gを一日一回服用する。市販薬としては金匮腎気丸や河車大造丸などを使用できる。乳腺症に月経不順を伴い、病情が重い、長期治療で効果が得られない場合は、散結丹シリーズの薬物に加えて、外用の乳腺治癒膏を使用すると、非常に良い効果が得られる。 <乳腺>
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