機能性子宮出血(略称:功血)は、臨床上よく見られる婦人科疾患であり、卵巣機能の障害によって引き起こされる子宮の異常出血であり、伝統中医では「崩漏」に相当する。伝統中医では、人体は完全な統一体であると考える。月経不順は、周期的なリズム障害の代表的な病症である。ハルビン第一病院鍼灸治療科副主任医師黄秋賢、婦産科主治医師張佐峰らは、気血の流れを調整し、陰陽のバランスを整え、正気を補い邪を去るという原則に基づき、時機選択鍼灸法を用いて功血を治療した。無排卵型功血患者について、治療前後の血清ホルモン測定を行った結果、良好な効果を得た。研究者は当院婦産科にて卵巣機能障害による功血と診断された51名の患者を対象とした。年齢は最小15歳、最大54歳。病歴1年のものが24例、1~10年が21例、10年以上が6例。51例中、不妊の者が9例、人工流産歴のある者が10例、未婚の者が20例。鍼灸前、持続性出血が7~15日間続いたものが11例、16~30日間が19例、30日以上が21例。患者を時機選択鍼灸治療群と非時機鍼灸群に無作為に分けた。治療群は証候に応じた時間帯に経穴を選び、主に「納子法」を採用。毎日辰(7~9時)、巳(9~11時)に鍼灸を行い、まず流注経穴を針灸し、その後病情に応じた経穴を補足する。主穴として隠白、足三里、三陰交、脾俞、胃俞を用いる。血止後は、主穴に加えて腎俞、関元、気海などを加える。鍼の規格は26~28号の毫針。進針後、病態の虚実に応じて補法または瀉法を施す。進針深度は体型に応じて調整する。得気後、補瀉手法を施し、鍼尾に艾绒を捏ねて点火し、温針灸を行う。各経穴に3壮、1壮約6~7分。留針30分。10回を1療程とし、最大3療程までとする。結果、7日以内に出血停止(顯效)した者が73%、7~10日以内に出血停止(有効)した者が27%であった。 本院の今回の研究結果より、この時機選択温針灸法は出血停止が速く、赤血球およびヘモグロビン含量を顕著に上昇させることができる。また、功血患者の高い促卵泡ホルモン(FSH)を明確に低下させ、低いプロゲステロンを上昇させ、特にエストラジオールの上昇が顕著である。時機鍼法による功血治療の作用機序は、乱れた視床下部-垂体-卵巣軸の分泌機能を調整し、血清ホルモンを調整することにある。これは現代医学でのエストロゲン療法と同様の効果を持つ。しかし、ホルモン療法は撤退性出血を引き起こす可能性があり、大量のエストロゲン服用は悪性腫瘍のリスクを高める。一方、時機温針灸法はこれらの弊害を回避しつつ、優れた効果を発揮する。
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