崔氏地黄酒 [薬物組成] 生地黄(肥大者、捣き、生布で絞って汁四斗四升を取る)一石二斗 杏仁(皮、尖、双仁を除き、粉にする)一斗 大麻子(炒り、粉にする)一斗 糯米(曝干)一石 上曲(曝干、細挫)一斗五升 [機能主治] 気力を増し、身体を軽くし、目を明かし、精力を高め、食欲を促進し、虚羸を治療する。長期にわたって飲むと万病を除去し、婦人は服用するとさらに効果的で、子なしの者には子を授ける。 [用法用量] 毎回温めて一升を飲む。徐々に二升まで増やす。一日二回。 [製法] 上記五味を先に地黄汁四斗四升で曲を浸し、発酵を待つ。米二斗を炊いて飯を作る。人の肌と同じ温度に冷ます。酸曲汁に投入し、飯が溶けるまで待つ。その後米一斗を再び炊き、酸曲汁に同様の方法で酸化させる。次に杏仁、麻子の粉を各一升二合半を取り出し、飯と混ぜて酸曲汁に加え、飯が溶けるまで待つ。その後同様に米一斗を炊き、杏仁、麻子の粉を各一升二合半を同様の方法で酸化させる。このような工程を八回繰り返し、酒が発酵定着したら泥で封じ、二七日後に清汁を圧搾する。
[注意事項] 芜荑を避ける。 [資料来歴] 『歴代名医良方注釈』 按:『歴代名医良方注釈』:唐代以前、薬酒の製造は浸出法と発酵法の二大類に分けられていた。近代では発酵法制が失われ、浸出法のみが残っている。我国チベットにはわずかに唐代発酵法制で製造された薬酒が残っている。所謂「礼失而求諸野(礼儀が失われても野に求める)」というところである。薬材を発酵処理することで、成分が変化することがあり、これは浸出法では不可能である。崔氏地黄酒は発酵工法について詳細な記載があり、薬剤職員にとって参考となる。
|