臨床において、女性の痛経治療ではまず虚、実、寒、熱、瘀を弁別することが重要である。臨床経験から言えば、虚証の痛経は機能性のものが多く、中薬の治癒率が高い。実証の痛経は器質的変化を伴うことが多く、例えば子宮の過度な前屈または後傾、子宮頸管狭窄などであり、中薬治療の著効率は相対的に低い。痛経の基本方剤は『金匱要略』の当帰芍薬散加減であり、当帰、白芍、延胡索、制香附子を中心に、寒、熱、虚、実、瘀の状態に応じて適宜加減する。虚証には黄耆、川断を加える。実証には木香、川楝子、川芎を加える。寒証には木香、小茴香、蘇梗を加える。熱証には丹皮を加え、白芍を赤芍に変える。血瘀証には蒲黄、五霊脂を加える。瘀血が顕著で温熱を好む場合は、少腹逐瘀湯(小茴香、乾姜、延胡索、制没薬、当帰、川芎、桂心、赤芍、生蒲黄、五霊脂)を主方とし、温経、止痛、逐瘀の効果が顕著に現れる。軽度の痛経、あるいは学業・仕事の関係で煎じ薬の服用が不便な場合には、一般的に益母膏(市販中成薬)を口服することで、気血を調節し痛みを緩和できる。ある28歳の王姓女性は、一年以上にわたって痛経を訴え、私に治療を依頼した。自覚症状として、経期前に下腹部の激痛があり、腰痛、畏寒を伴い、特に背部の冷感が強い。経血には少量の暗色の血塊が混在しており、舌診では苔が剥離し、脈診では弦脈であった。瘀血を除去し痛みを止める治療を施した。生蒲黄10g、五霊脂10g、乾姜5g、当帰12g、小茴香5g、白芍12g、川芎9g、制香附子12g、制没薬5g、延胡索12g、桂枝8g。1日1剤、煎じて5日分服用。この治療過程で少腹逐瘀湯に制香附子を加えたところ、患者は5日間の服用で寒気が消え、瘀血が除去され、痛みが消失した。苔が剥離していたが滋陰生津薬を投与しなかったが、瘀血が除去され気機が通じ、血行が円滑になり、津液が上昇したため、苔が徐々に再生した。<痛経>
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