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灸法による尿失禁の治療

所謂尿失禁とは、患者が尿液を自発的に尿道から漏らすことである。どの季節にも発症するが、秋冬に症状が顕著になる。尿失禁は年齢や性別に関係なく発症する可能性があるが、老人および女性に多い。
尿失禁は精神的要因、神経系疾患、出産、外傷などによって引き起こされることが多く、多くは膀胱・尿道機能障害によるものである。例えば張力性尿失禁、緊張性尿失禁、溢出性尿失禁などである。特に張力性尿失禁が多く、これは骨盤底筋群による尿道の制御能力低下、尿道括約筋の弱さにより、膀胱内の尿が増加した圧力に対して耐えられず、笑い、泣き、咳、くしゃみ、立ち上がり、歩行時に無意識に尿が漏れるためである。安静時や横臥時には多少緩和されるため、このタイプの尿失禁は「圧力性尿失禁」とも呼ばれる。
圧力性尿失禁に対して薬物療法は通常効果がないため、一般的には保存的治療が行われる。中医では、尿失禁は腎気虚、中気下陷によるものと考えられている。そのため治療は腎気を補い、中気を上げることを主とする。民間では神闕、関元、中極、湧泉などの経穴に艾灸を行うことが一般的である。具体的には、艾条を点火し、上記の各経穴を順番に燻す。各経穴で焼けつけるような灼熱感を感じたら、次の経穴に移行する。通常1回30分程度。1日1回、1週間続ける。症状が消失したら、灸を停止する。再発した場合は同様に1週間灸を続ける。これを繰り返すことで、迅速に病情をコントロールできる。

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