広く知られている中医美容方の一つは、16世紀明代の医学書『医学入门』に記載された「三白湯」である。「白芍、白術、白茯苓各5グラム、甘草2.5グラム、水煎して温く飲む」というもの。この方剤は当初、傷寒虚煩の治療に用いられたが、後に気血を補い、美白潤肌に効果があることが判明し、民間に広まった。この方剤は配伍が巧みで、気血虚寒による肌荒れ、萎黄、黄褐斑、色素沈着などに適している。中医では、人の肌の艶やかさは臓腑の機能と密接に関係しているとされる。臓腑に病があると、気血が不調となり、肌は荒れ、顔面に斑が現れる。したがって、この方剤は気血を調和し、五臓の機能を整えることで、美白・斑消しを実現する。 白芍、白術、白茯苓は伝統的な肌を潤し、美白する薬物であり、甘草とともに老化を遅らせる効果がある。中医理論では、白芍は甘酸味で微寒性で、血を養う作用があり、顔色の萎黄、顔面の色斑、艶なしなどを治療できる。白術は温性で、甘苦味で、老化を遅らせる効果がある。白茯苓は甘淡味で平性で、斑を消し、美白する効果がある。甘草は平性で甘味で、皮膚を潤し、臭いを除く効果があり、脾胃虚弱による口臭や皮膚の亀裂に用いられる。 現代の薬理研究でも、これらの薬の美容効果が確認されている。白芍はフリーラジカルを除去し、抗酸化作用がある。白術、白茯苓は免疫機能を強化し、血管を拡張する。甘草は免疫調節作用があり、外用では日焼け止め、美白・斑消し、肌荒れ防止に効果がある。そのため、多くの美白スキンケア製品には甘草抽出液が含まれている。 女性は薬局でこの4種類の薬を購入し、水煎して飲んでもよい。面倒なら、袋泡茶も作れる。白術、白芍、白茯苓を各150グラム、甘草75グラムを粗末に砕き、均等に混合し、30個の小包に分ける。毎日1包を沸騰したお湯で溶かし、お茶のように飲む。 実は、中薬美容の歴史は古く、源遠流長である。三白湯以外にも、晋代葛洪の『肘後救卒方』では、卵、香粉、杏仁を使って美容マスクを作ったのが初めてである。美白・斑消しに効果のある方剤も多数ある。例えば『洪氏集験方』に記載された琼玉膏(人参、生地黄、白茯苓、白蜜からなる)は、気を補い、陰を養い、皮膚を潤し、美白する効果がある。
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