明日益睑方とは、目を澄み透らかにし視力が鋭くなり、眼瞼の筋力と弾力を高める効果を持つ方剤群である。本法は目白・瞳黒を明確にし、目光が輝き、視力向上をもたらすとともに、眼瞼袋の形成を防ぎ、しわや皺を減らし、筋肉の弛緩や老化を防ぐことで、目の美しさを高める効果がある。また、視物が花のように見える、目がぼんやりする、まぶたが重く垂れ下がりやすい、眼瞼浮腫などの眼部疾患の予防・治療にもなる。作用機理は風を散らし熱を清め、肝を調節し血を養い、腎を補い陰を滋え、脾を強化し気を補い、陽を助けて血行を促進することにある。臨床でよく用いられる明目益睑の民間療法・秘方は以下の通りである。[方一] 蛍火虫21匹、鲤魚胆2個。蛍火虫を鯉魚胆に納め、陰干し百日間乾燥させ、粉砕する。これを少量取り、目に入れて使用すると、目光が輝き、視覚が鮮明になる。[方二] 肉苁蓉120g(酒洗後心部および雑物を除く)、巴戟天、菊花、枸杞各60g。4種類を乾燥させ、極細粉末にし、白蜜で丸め、梧桐子大とする。1回15g、1日2回、淡塩水で服用する。本方は精を補い目を明るくし、視物がぼんやりする状態に適する。[方三] 鶏肝2具、米100g、塩少々。鶏肝を細かく切り、米と一緒に粥を煮る。熟した時点で塩を加え、朝晩2回に分けて摂取する。本方は視力を増強し、特に夜盲症や視力低下者に適する。[方四] 桑葉、甘菊各6g、羚羊角尖(細末)4.5g、生地、女貞子(粉砕)各6g、蜜蒙花4.5g、生牡蛎6g、澤瀉3g、生杭芍、炒枳殻各4.5g。すべてを細末にし、蜜で丸め、绿豆大とする。1回6g、白湯で服用する。本方は清朝宮廷医師張仲之が慈禧太后に献じた方であり、肝を平らげ目を明るくする効能があり、日常的な目への健康ケアとして用いることができる。[方五] 霜桑葉、菊花各6g。共に細末にし、蜜で丸め、绿豆大とする。1回6g、白湯で服用する。本方は清朝宮廷医師姚寶生が慈禧太后に献じた簡便な方であり、肝を平らげ目を明るくする効果があり、慢性眼疾に対して治療・保健作用を有する。[方六] 巴戟(水浸後心部除去)30g、五味子90g、枸杞子(選別)12g、肉苁蓉(酒浸1宿、焙乾)60g、甘菊花150g。細末にし、蜜で丸め、梧桐子大とする。1回50丸、食前塩酒で服用する。本方は血を養い精を補い、目を明るくし視力を高める。[方七] 甘菊花、霜桑葉各9g、薄荷3g、羚羊角尖1.5g、生地、夏枯草各9g。水煎し、先に蒸気で熏し、その後洗う。本方は薬液を外用して眼に直接作用させ、眼の代謝を促進し、血行を改善するため、目への健康ケアに非常に有益である。[方八] 海塩、細茶各適量。2物を長時間沸騰させた水で煎じ、毎朝洗眼に使用する。本方は眼組織の老化を防ぎ、目玉を澄ませる効果がある。[方九] 荞麦皮、绿豆皮、黒豆皮、決明子、菊花各適量。これらを細末にし、均等に混ぜ、布袋に詰め、プラスチック袋で密封し、就寝時にその袋を取り除いて枕として使用する。本方は目を明るくし視力を高める。[方十] 柏葉適量。細末にし、枕として使用する。この薬枕は血を冷やし目を明るくし、風熱が上昇して目が曇ることを防ぐ。[方十一] 黄芪、炙甘草、防風、当帰各15g、蔓荊子各12g、升麻、柴胡各21g。水2碗を用い、1碗になるまで煎じ、滓を除き、温かいうちに服用。1日1回。本方では脾気を調節補充し、陽を助けて血行を促進し、気血の流れを良くし、眼瞼筋力を高め、肌の弾力を保ち、眼瞼の皮膚の弛緩や老化を防ぎ、しわを減少させる。また、まつ毛が弱く垂れ下がりやすい状態にも効果がある。[方十二] 黄芪60g、人参、甘草(炙)各30g、白芍各30g、陳皮15g、蔓荊子6g。水煎して服用、1日1回、3回に分けて飲む。本方では気血不足による起床後の眼瞼浮腫に適する。服用中は酒、酢、湿面、醤料、ネギ、ニンニク、ネギ、生冷硬物を避けること。[方十三] 甘菊花適量。水で泡かせ、外用して目を洗う。本方は両眼瞼の腫脹を軽減する。[方十四] 人参、三七根各適量。水で磨いて汁を出し、目周囲に塗る。本方では目赤眼腫に適する。[方十五] 芙蓉葉(粉末)30g、細茶(粉末)15g。細茶を煎じてその液に2物を混ぜ、膏状にする。紙に塗り、眼瞼に貼る。本方では熱邪が滞って引き起こされる起床後の眼瞼浮腫に用いる。[方十六] 党参、白術、茯苓、当帰、鉤藤、全蝎、炙黄芪各12g、銀柴胡、升麻、陳皮、甘草各3g。水煎して服用、1日1回。本方では上瞼下垂だが重症筋無力症ではない場合に適する。[方十七] 羌活、防風、秦艽、木瓜各12g、黄松節(茯神木)15g、白附子、半夏、胆星各10g、僵蚕6g。水煎し、煎じる際に酒1杯を加える。1日1回、朝夕2回に分けて服用。本方では風を祛ぎ、経絡を通し、血行を活発にする。上瞼が突然下垂し、風邪が眼瞼に侵入した場合に適する。[方十八] 紫荆皮、白芷、大黄、姜黄、南星、大柏皮、赤小豆、寒水石各等分。細末にし、生地黄汁で膏状に調え、眼周囲に外用する。本方では血熱による起床後の目赤胞腫に適する。[方十九] 地膚子(焙)15g、生地黄150g。汁を抽出し、餅状にして乾燥させ、粉末にし、1回9g、空腹時に黄酒で送る。本方では血熱による瘀血阻塞による起床後の目赤胞腫に適する。[方二十] 黒豆100g。10袋に分け、沸騰した湯で蒸し、さらに熨斗で温める。3回繰り返すと治る。本方は『普済方』より出典し、気血不通、水湿停滞によって引き起こされる起床後の目赤眼腫に適する。[方二十一] 半夏、茯苓各9g、枳実4.5g(麸炒)、烏梅9g(核を除く)、陳艾3g、橘紅4.5g。生姜水で煎じ、汁を服用する。本方は『日科捷径』より出典し、目玉の上に盛り上がった部分が煤のような色をしている場合に適する。[方二十二] 炮姜12g、生芪15g、白術、甘草各9g、苡仁30g、蒼術15g、陳皮、茯苓各9g、赤苓45g、広香、柴胡各6g、升麻9g、白術、竹茹を誘導薬とする。水煎して内服、1日3回。本方は『眼科集成』より出典し、脾虚痰湿が経絡を閉塞させることによる眼瞼周囲の青黒に適する。[方二十三] 豚肝250g、人参100g、白菜100g、キュウリ150g。豚肝の筋膜を除き、洗浄して薄切りにし、酒、米酢、醤油、鶏卵白で薄く衣を付け、油を六七分熱した段階で金黄色になるまで炒めておく。人参、白菜、キュウリは洗って細切りにする。フライパンにごま油を少量入れ、九分熱くしたら葱花を炒め、人参を1分ほど炒め、その後炒めた豚肝と白菜を加え、酒、精塩、味の素を加えて炒め、最後にキュウリを加えて数回炒めれば完成。本方は滋養健美し、視力を高める。<明目>
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