月経後期とは、月経周期が7日以上遅れるもので、甚だしくは40~50日ごとに来ることもある。ただし、3~5日だけ遅れ、他の不快感がない場合は、月経後期病とはしない。 本病の発生には虚証と実証がある。虚証は栄血不足や陽気虚衰により血源が不足し、血海が時刻通り満たされないためである。実証は気滞血滞により衝任が阻害されるか、寒凝血瘀により衝任が通じにくくなり、経期が遅れる。月経後期に用いる代表的な民間療法は以下の通りである。 [方一] 大砂仁、大佛手、大山楂各30g、黄酒または米酒500ml。 上記三味を洗浄して酒瓶に浸し、3~6日間放置する。酒量に応じて、1回15~30g、朝夕各1回服用する。酒が苦手な者は良質な酢で代用し、服用時に適量の氷糖を加えて酸味を和らげる。 本方は気滞による月経後期に適応する。 [方二] 大血藤30g、河蟹2匹(約250g)、米酒50ml。大血藤と河蟹を洗浄し、陶器の鍋に入れ、水1.5碗を加え、弱火で煮込み、肉が柔らかくなるまで調理。その後、米酒を加えてさらに少し煮る。1日1回、温かいうちに蟹を食べ、汁を飲む。 本方は情志不順、肝気鬱結による経期遅延に適応する。 [方三] 鮮橘葉20g、蘇梗10g、紅糖15g。上記三味を保温カップに入れて、蓋をして沸騰したお湯を注ぎ、15分間蒸らす。茶として飲む。 本方は月経後期に腹痛を伴う場合に適応する。 [方四] 乾姜30g、羊肉150g。羊肉を切り、乾姜とともに煮込み、肉が柔らかくなるまで調理。塩、葱花、花椒粉、味精を調え、肉を食べて汁を飲む。 本方は血寒による月経後期に適応する。 [方五] 生姜、艾葉各6g、紅糖15g。生姜と艾葉を洗浄し、紅糖と共に煎じて飲む。1日2回、1日1料。また、保温カップに沸騰したお湯を入れて15~20分間蒸らして服用してもよい。 本方は血寒による月経後期に適応する。 [方六] 生姜10g、白胡椒粒7粒、紅糖3匙。生姜を洗浄して薄切りにし、白胡椒粒を砕く。紅糖、生姜、胡椒を小さな鋼鉢に入れて、冷水半碗を加え、小火で沸かして3分後に火を消す。濾液をとり、残渣を捨てる。 本方は血寒による月経後期に適応する。 [方七] 阿膠6g、黄酒50ml。阿膠を蛤粉で炒り細かく砕き、黄酒で温めたお水で送る。 本方は血虚による月経後期、量少、色淡、小腹空痛に適応する。 [方八] 当帰60~80g(原枝当帰を切らない)、生姜15g、羊肉1kg、植物油、細塩、黄酒、乾燥橘皮適量。当帰を原枝のまま洗浄・乾燥させ、生姜を洗浄して厚切りにし、羊肉を洗浄・乾燥させ、中塊に切る。油鍋を起し、植物油3匙を投入し、強火で油を熱らせてから生姜を先に炒め、そのあと羊肉を加え、5分間炒め、黄酒3匙を加え、さらに5分間煮込む。その後、砂鍋に移し、当帰も入れ、冷水を加えて羊肉と当帰を約30分間浸す。再び強火で沸かし、細塩1匙、黄酒1匙、乾燥橘皮1個を加え、小火で2時間ほどじっくり煮込み、羊肉が柔らかくなるまで調理。火を止め、食事時に当帰を棄てる。 本方は血虚身寒による月経後期に適応する。 [方九] 芍薬花(白色陰干)6g、玄米50g、白糖少々。玄米を粥にして、1~2沸き上がったら芍薬花を加え、さらに煮て粥が完成したら白糖を加えて食べる。 本方は血虚による月経後期に適応する。 [方十] 黒豆60g、卵2個、米酒120ml。黒豆と卵を弱火で共に煮る(卵が熟したら殻を剥いて再び煮る)。米酒を加えて飲む。 本方は虚寒性月経後期に適応する。 [方十一] 艾葉10g、生姜15g、卵2個、水適量。卵を殻付きのまま煮て熟し、殻を剥いて取り出し、再び煮る。仕上げて汁を飲んで卵を食べる。 本方は虚寒による月経後期に適応する。 [方十二] 生山楂肉50g、紅糖40g。山楂を水煎し、滓を除き、紅糖を溶かして温かいうちに飲む。 本方は月経遅れに適応する。 <月経後期病>
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