銀翹散 【出典】『温病条辨』巻一。 【構成】連翹30g 銀花30g 苦桔梗18g 薄荷18g 竹葉12g 生甘草15g 芥穗12g 淡豆豉15g 牛蒡子18g 【用法】上薬を末にし、散剤とする。1回18gを取る。鮮芦根湯で煎じ、香りが強く出たら即ち服用する。過度に煮詰めず、肺の薬は軽清を重視し、煮すぎると味が濃くなり中焦に入ってしまう。重症者には約2時間ごとに1回、1日3回、夜1回服用。軽症者には3時間ごとに1回、1日2回、夜1回服用。症状が改善しない場合は再服用する。 【功効】辛涼透表、清熱解毒。 【主治】温病の初期、発熱無汗、または汗があっても不暢、微悪寒、頭痛口渇、咳嗽咽痛、舌先紅、苔薄白または薄黄、脈浮数者。現在では急性上気道感染に用いられる。 【方論】本方において銀花・連翹は辛涼軽宣であり、邪を透泄し、熱を清め、毒を解するため君薬とする。薄荷・牛蒡子は辛涼で風を散らし、熱を清める。荊芥穗・淡豆豉は辛散して表を透き、筋肉を解し、風を散らすため臣薬とする。桔梗・甘草は熱を清め、毒を解し、咽喉を利するため佐薬とする。竹葉・芦根は熱を清め、煩悶を除き、津液を生じて渇きを止めるため使薬とする。諸薬を併用することで、辛涼解肌、風熱を宣散し、煩悶を除き、咽喉を利する作用を発揮する。 【実験研究】銀翹散の薬理作用『中医雑誌』1986(3):59。1. 解熱:ラットの実験的体温上昇時に、銀翹散の袋泡剤および錠剤を投与したところ、動物の体温は低下した。特に袋泡剤の効果が顕著であった。2. 抗炎症:銀翹散袋泡剤は、さまざまな原因による炎症に対して有意な抗炎症作用を示したが、錠剤および煎剤は特定の炎症に対して効果が弱いか、無効であった。3. 抗アレルギー:天花粉により誘導されたマウスおよびラットの被動皮膚アレルギー反応、速発性超敏反応に対して明確な抑制作用があり、アレルギー性ショックの死亡率を低下させた。4. 免疫機能促進:免疫臓器重量の増加を伴わずに、袋泡剤はマウスの腹腔マクロファージの嚥下能力を顕著に促進した。これらの作用は、臨床で銀翹散を外感熱病に用いる重要な薬理学的基礎である。 注:本方を丸剤に製したものは「銀翹解毒丸」と称する。 |