当帰芍薬散 【出典】『金匱要略』巻下。 【別名】六気経緯丸(『元和紀用経』)。 【組成】当帰9g、芍薬18g、茯苓12g、白朮12g、澤瀉12g、川芎9g 【用法】上記6種の薬材を杵で粉砕し、散剤とする。1回6gを温酒で送る。1日3回。 【効能】肝を疏し、脾を健める。 【主治】婦人の妊娠中、肝鬱気滞、脾虚湿勝、腹中の疠痛。現在では婦人機能性浮腫、慢性盤腔炎、機能性子宮出血、経痛、妊娠性盲腸炎、および慢性腎炎、肝硬変腹水、脾機能亢進など、脾虚肝鬱を特徴とする症例に用いる。 【方論】本方は婦人の肝虚気鬱、脾虚血少、肝脾不和の状態を主としており、重用芍薬で肝を収斂し痛みを止める。白朮、茯苓で脾を健やかにし気を補い、澤瀉で淡滲利湿を助ける。当帰、川芎を佐用して肝を調節し血を養う。諸薬を合用することで、肝脾両調、補虚滲湿の効果を発揮する。 【実験研究】貧血改善作用『中薬通報』1957(1):42、本方には明確な貧血治療作用があり、各成分生薬および混合製剤ともに葉酸、複合葉酸、煙酸鹼、ビタミンHなどの貧血改善成分を含んでおり、特に当帰、川芎、芍薬の含有量が高い。 ※『元和紀用経』によると、本方は当初は養生のために用いられ、「風を祛ぎ、労を補い、真陽を養い、邪熱を退け、中を緩め、神志を安んじ、容色を潤す。また寒邪、温瘴、時気を散らす。安期先生が李少君に長期間服用させる薬を授けた。後に仲景が加減して婦人妊婦の腹痛方とした。」 |