暑い夏に体が汗をかくことは当然のことだが、誰かは夏でも冬でも、食事をしたり何かをしたり、少し緊張するだけで汗がびっしょりになる。これは特定の病気が原因である可能性がある。 医学上、多汗症は全身性多汗症と局所性多汗症に分類される。 全身性多汗症 発熱性疾患・代謝性疾患・精神的要因などによって引き起こされる。 □低血糖症:顔色が蒼白・冷汗・手足の震えなどの症状を呈する。 □甲状腺機能亢進症:暑がり・多汗以外に、食欲増進・食べ過ぎ・体重減少・排便回数増加・心拍数増加・精神不安などの症状を呈する。 □糖尿病:植物神経機能障害を伴い、汗の異常増加が見られる。多食・多飲・多尿・体重減少などの症状も伴う。 □嗜铬細胞腫:典型的な症状は淋漓多汗で、陣発性の発汗が特徴的。持続性発汗も見られる。心拍数増加・手震え・四肢冷感を伴い、発作時には顕著な血圧上昇を認める。 その他、高血圧患者や更年期女性も多汗を示すことがある。 局所性多汗症: □自汗:日中の発汗が強く、活動後さらに増す。気虚・陽虚が原因で、温補薬を服用して調理する。 □盗汗:就寝中に発汗し、起床すると止まる。陰虚火旺・長期疾患の人に多く、肺結核患者に特に多い。 □鼻汗:感情的興奮・精神的緊張・仕事疲れ・話しが多いときに発汗。汗液が鼻梁・鼻翼付近から滲出する。アレルギー性鼻炎や免疫力低下・風邪をひきやすい人に多い。 □額汗:頭部の額に限って発汗し、蒸気のように汗が噴き出す。体の陽気が旺盛・消化機能亢進の人に多い。 □片側身体多汗:片側の身体に多汗があり、もう片側は汗が出ないか、極めて微弱。青年期の高血圧脳症・腎性高血圧症・脳卒中・半身不遂・脊髄損傷の患者に多い。 □労心汗:心窩部・両乳房の間の部位に多汗。憂・思・驚・恐れが過剰に心脾を傷つけることが原因。知識人の労心過多に多い。 □会陰汗:会陰部・外生殖器部に限って発汗。外陰部の痒み・婦人科疾患(膣炎など)に多い。異臭を伴う会陰汗も見られる。 □腋臭汗:狐の臭いのような汗の臭い。腋窩部の大汗腺の分泌異常による。青年・中年期に多く、女性の方が男性より多い。 □片側頭部汗:頭部を鼻中線で半分に分け、片側頭部に汗が出て、もう片側は全く汗が出ない。大病後に夫妻同居し、陰陽両虚かつ寒邪を感受した場合に生じる。 □手足の裏汗:緊張・興奮時や公開場面での発言時に多く、青少年期に発症することが多い。精神的抑圧が原因であることが多い。 その他、高熱時の「戦汗」(全身の震え・ふるえの後、汗が出る)や、命が危うくなる際の「脱汗」(大量の汗が止まらない)は、病状の悪化を示す兆候であり、注意が必要である。
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