《本経》 百合科の多年生草本植物沿階草または大葉麦冬の須根上の小塊根。 処方名:麦冬、寸冬、麦門冬。 性味:甘、微苦、微寒。 帰経:肺、心、胃経。 機能:肺を潤し陰を養い、胃を補い津液を生じ、心を清め烦躁を除く。 主治と応用: 1.肺陰不足、温燥によって肺を傷つけた場合の乾咳、気逆、咽干鼻燥などに用いる。清燥救肺湯では本品を桑葉、杏仁、阿膠、生石膏などと併用する。肺陰損傷、労熱による咯血や燥咳痰粘に対しては二冬膏(麦門冬、天門冬を等分し蜂蜜で固める)を使用。 2.胃陰不足による舌乾口渇には沙参、生地、玉竹などと併用する。 3.温病の邪熱が栄分に入り、身熱夜甚、烦躁不安の場合には清栄湯に用いる。本品を酸枣仁、生地などと併用すれば、陰虚有熱による心煩不眠を予防・治療できる。天王補心丹も同様。 4.腸燥便秘にも用いる。増液湯では本品と生地、玄参を併用し、陰虚腸燥による便秘を治療する。 用量用法:10~15g。肺胃の陰を清養する場合は心を取り除き、陰を潤し心を清める場合は心を残す。 使用注意:風寒感冒または痰飲湿濁による咳嗽、脾胃虚寒による下痢のある者は禁忌。 <麦門冬>
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