本品はバラ科の山杏(Prunus armeniaca L. var. ansu Maxim.)、シベリア杏(Prunus sibirica L.)、東北杏(Prunus mandshurica Koehne)または杏(Prunus armeniaca L.)の成熟種子を乾燥したもの。夏に成熟した果実を収穫し、果肉および核殻を取り除いて種子を採取し、日干しにする。 【外観】扁平な心形で、長さ1~1.9cm、幅0.8~1.5cm、厚さ0.5~0.8cm。表面は黄褐色から深褐色。一方の端が尖っており、他方の端は鈍く肥厚しており、左右非対称。尖った側には短い線状の種脐があり、丸い側の合点部には多数の深褐色の脈紋が上向きに現れる。種皮は薄く、子葉は2枚、乳白色で油分を含む。香気なし、味は苦い。 【性味帰経】苦、微温。少量の毒がある。肺経・大腸経に入る。 【機能主治】気を降ろし、咳を止めて喘鳴を鎮める。腸を潤して便通を促進する。咳嗽喘鳴、胸満痰多、血虚津枯による腸燥便秘に用いる。 【用法用量】4.5~9g。煎じ薬では後入れが望ましい。 【注意】内服は過量を避けること。中毒の恐れあり1。 【保管】陰涼干燥な場所に置き、虫害防止。 <苦杏仁>
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