鼻咽癌 鼻咽癌の臨床症状として主に鼻塞、鼻腔出血があり、多くは頸部リンパ節転移により受診される。本病の発症は遺伝、ウイルス、環境要因などに関与している。中医では七情の損傷、正気不足が鼻咽癌の内因であると考えられ、正虚の体質に風邪や毒の侵襲を受け、鼻腔に蓄積し、気血の運行が阻害され、瘀血が蓄積して腫瘤となる。臨床上よく用いられる民間療法・経験方は以下の通り。 [方一] 白花蛇舌草60g、半枝蓮30g、金果榄9~12g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『中草薬単方経験方選編』より、効能は解毒抑癌であり、鼻咽癌肺転移に適応する。 [方二] 蜈蚣3条、炮山甲、土元、地龍、田三七各3g。薬材を焙乾し、細末にして米酢で懸濁液を作り、服用。毎日1剤。 本方は『抗癌中草薬製剤』より、効能は解毒抗癌であり、鼻咽癌に適応する。 [方三] 山苦瓜10g、グリセリン20g、75%エタノール25g。まず山苦瓜を刻み、エタノールに浸漬し、蒸留水50mlを加え、混ぜて布で濾過し、グリセリンを加えて滴鼻剤とする。毎日3~6回鼻に滴下。 本方は『抗癌中草薬製剤』より、効能は解毒開竅であり、鼻咽癌に適応する。 [方四] 地黄18g、郁金9g、巴豆7.5g。各薬を細末にし、酢で丸め、绿豆大程度にし、1回2錠、2時間ごとに服用。濃茶で送る。吐瀉が止まるまで継続。 本方は攻毒抗癌であり、鼻咽癌に効果的である。 [方五] 陳胡瓜250g、麝香30g、氷片30g。胡瓜を炒って炭化させ、粉砕し、麝香、氷片と混ぜ合わせ、少量の薬粉を鼻咽部に吹き込む。毎日数回。 本方は『抗癌中草薬製剤』より、効能は鼻腔を開通させることであり、鼻咽癌に適応する。 [方六] 葱白、皂角各3個、鮮鵝不食草6~9g、麝香0.15~0.2g。葱白、皂角、鮮鵝不食草を潰して汁を搾り出し、麝香を加え、綿で薬汁を染み込ませて耳に塞ぐ。耳に滴下しても可。 本方は聴覚を鋭くし、鼻腔を開通させるものであり、鼻咽癌に適応する。 [方七] 瘦肉、山楂、上柏各50g。水1500mlを加え、煮熟後、肉を食べ、汁を飲む。毎日1剤、7日連続使用を1療程とし、3日休養後再開。最大10療程まで服用可能。 本方は正気を補い、抗癌作用を持つものであり、鼻咽癌に適応する。 [方八] 馬勃9g(包煎)、射干15g、開金鎖、七葉一枝花各30g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『実用薬物抗癌ハンドブック』より、効能は解毒利咽抗癌であり、鼻咽癌に適応する。 [方九] 五倍子粉、氷片粉、田三七粉、枯礬粉各等分。共に細末にし、凡士林ガーゼまたは花生油ガーゼに薬粉を塗布し、出血する鼻孔に塞ぐ。 本方は『癌の扶正培本治療』より、効能は鎮痛止血であり、鼻咽癌の出血に適応する。 [方十] 太子参30g、玄参、麦冬、生地、女貞子各15g、石斛10g、花粉20g。水煎して服用し、毎日1剤。放射線治療開始時から漢薬を服用。 本方は中医李連華の処方であり、効能は益気養陰であり、鼻咽癌の放射線治療患者に適応する。 [方十一] 人参3g、金银花、白花蛇舌草(または夏枯草)各20~30g。水煎して服用。人参は単独で煎じて服用し、人参を服用する日は他の3種の漢薬を服用しない。残りの3種は水煎して服用し、週2回。 本方は『中国中西医結合雑誌』1986年5号より、効能は益気扶正、清熱解毒であり、鼻咽癌の放射線治療期に適応する。 [方十二] 天冬、麦冬各12g、沙参10g、元参9g、生地10g、白茅根12g、玉竹、銀花各9g、白花蛇舌草如克、白毛藤20~30g、党参12g、茯苓、白術各10g、丹参15g、甘草3g。1剤を3回煎じ、茶代わりに飲む。長期服用可能。 本方は『中国中西医結合雑誌』1985年5号より、効能は益気生津、解毒抗癌であり、鼻咽癌に適応する。 [方十三] 北沙参15g、川石斛、玉竹各12g、白花蛇舌草15g、龍葵30g、海藻12g、野菊花15g、蒼耳子12g、辛黄花、焦山栀各10g、生地、赤芍各15g、白茅根30g、藕節15g、麦冬30g、象貝母10g、玄参12g、桃仁6g、夏枯草30g、大棗7枚。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は清熱生津、解毒散結を作用とし、鼻咽癌に適応する。本方は『上海中医药雑誌』1989年1号より。 [方十四] 白花蛇舌草、半枝蓮、党参、玄参各15g、石斛30g、生地、熟地、麦冬各24g、連翹18g、党参15g、天冬24g、刺蒺藜18g、玉竹、山薬、赤芍各12g、黄芩、白芷、山豆根各9g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『抗癌中草薬製剤』より、効能は養陰清肺、抗癌であり、鼻咽癌に適応する。 [方十五] 蛇泡勒、丹参、鉤藤、走馬胎各30g、老鼠刺、鉄包金、人地金牛、茜草根、刺蒺藜、穿破石、山慈菇各15g、大棗60g、細葉七星剣15g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は瘀血を攻撃し、抗癌作用を持ち、清熱解毒であり、鼻咽癌に適応する。 [方十六] 蛇泡勒、白茅根、野菊花、鉄包金各30g、入地金牛、土鳖虫各15g、大蓟21g、甘草9g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『抗癌中草薬製剤』より、効能は解毒散結であり、鼻咽癌に適応する。 [方十七] 辛夷、蒼耳子各12g、白芷、川芎、黄芩各3g、連翹、蒲公英各12g、牡蛎60g、夏枯草12g、半枝蓮30g、蜀羊泉15g、鵝不食草12g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『腫瘍の予防と治療』より、効能は清肺開竅、解毒散結であり、鼻咽癌に適応する。 [方十八] 金银花30g、連翹、天花粉各6g、当帰15g、蒲公英12g、乳香15g、赤芍、黄芩各6g、桃仁15g、菊花10g、大黄15g、知母3g、薄荷6g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は南昌市第一病院による鼻咽癌治療方であり、効能は清熱解毒、活血散結。 [方十九] 石上柏30g、蒼耳子10g、草河車15g、射干10g、山慈菇15g、白茅根30g、山豆根10g、皿蒌20g、茜草根10g、胆南星、半夏、白芷各15g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『中医腫瘍学』より、効能は清熱泻肺、消炎抗癌であり、肺熱型鼻咽癌に適応する。 [方二十] 生地15g、丹皮10g、石上柏30g、山豆根10g、鉤藤15g、全蝎6g、夏枯草15g、絲瓜絡10g、虎杖30g、僵蚕1g、雞血藤30g、蒼耳子10g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『中医腫瘍学』より、効能は清熱解毒であり、鼻咽癌に颅神経障害がある場合に適応する。 [方二十一] 青皮、陳皮、杏仁各10g、黄芩12g、瓜蒌20g、胆南星10g、制半夏20g、猪苓、土茯苓、上貝母各30g、鉤藤10g、小蓟、石上柏各30g、辛夷10g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『中医腫瘍学』より、効能は清熱化痰、解毒抗癌であり、痰熱型鼻咽癌に適応する。 [方二十二] 青蒿、鳖甲各10g、秦艽9g、地骨皮、玄参、生地各12g、銀花、天花粉各15g、丹皮10g、赤芍、白芍各10g、蝉衣、甘草各6g、灯草1.5g、鮮芦根30g、常山10g、黄芪30g。水煎して服用し、毎日1剤。 本方は『貴州中医学院学報』1989年4号より、効能は養陰退熱であり、鼻咽癌化学療法後の低熱に適応する。 [方二十三] 玄参、北沙参各30g、麦冬、黄芪、女貞子、巻柏、蒼耳子、辛夷、菟絲子各15g、知母12g、石斛、党参、白術各25g、山豆根、白芷、山薬、石菖蒲各10g。水煎して服用し、毎日1剤。1剤を3回煎じ、3回に分けて服用。本方は中医楊通礼の処方であり、効能は益気養陰、解毒消腫であり、鼻咽癌に適応する。 [方二十四] 夏枯草、海藻、礞石各30g、昆布、鉤藤各24g、赤芍15g、蜂房、蒼術各12g、桃仁、白芷、生南星(先煎)、制遠志、菖蒲、地龍、蜈蚣、全蝎各6g。生南星を2時間先煎した後、他の薬材を加えて共に煎じる。毎日1剤、2回に分けて服用。 本方は著名中医段風午による鼻咽癌治療方であり、効能は清熱解毒養陰、散結。 <鼻咽癌>
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