陽和湯 【出典】『外科学全生集』。 【組成】熟地黄30g、麻黄1.5g、鹿角膠9g、白芥子6g(炒り、研ぐ)、肉桂3g、生甘草3g、炮姜炭1.5g 【用法】水煎して服用する。 【功用】温陽補血、散寒通滞。 【主治】陽虚寒凝によって生じる流注、陰疽、脱疽、鶴膝風、石疽、貼骨疽など。漫腫無頭、平塌白陷、皮色変化なし、酸痛無熱、口渇なし、舌淡苔白者。現在は骨結核、慢性骨髄炎、骨膜炎、慢性リンパ節炎、類风湿性関節炎、無菌性筋肉深部膿腫、坐骨神経炎、血栓閉塞性脈管炎、慢性気管支炎、慢性気管支喘息、腹膜結核、婦人の乳腺小葉増殖症、生理痛など、陽虚寒凝を主因とする症例に用いる。 【禁忌】瘡疡陽証、陰虚有熱、破潰長期者には禁忌。 【方論】本方では熟地黄を重用し、大補營血を君とす。鹿角膠は精を生じ、髓を補い、血を養い、陽を温めるため臣となる。姜炭は陰を破り陽を和らげる。肉桂は経絡を温め脈を通す。白芥子は痰を消し結を散らす。麻黄は血脈を調節し、腠理を通す。これらすべてが佐となる。生甘草は膿毒を解し、諸薬を調和させるため使となる。諸薬合用により陽回り陰消し、血脈宣通し、陰寒の証に用いることは、太陽が空に昇るよう、陰霾四散するので、「陽和湯」と命名された。 【実験研究】結核菌への抑制作用『中成薬研究』1981(11):41、5例の難治性結核症例の痰培養による抗菌試験において、本方の結核菌抑制作用を確認した。ただし、本方中の7種の薬物単独では作用なし、または作用不明である。 |