防風通聖散 【来歴】『宜明論方』巻三。 【異名】通聖散(『傷寒標本』巻下)。 【組成】防風 川芎 当帰 芍薬 大黄 薄荷葉 麻黄 連翹 芒消 各15g 石膏 黄芩 桔梗 各30g 滑石90g 甘草60g 荊芥 白朮 栀子 各7.5g. 【用法】上薬を末にして、毎服6g。水200mlに生姜3片を加え、120mlになるまで煎じ、温めて服用する。 【功用】風を疏し、表を解き、熱を泻し、便を通す。 【主治】風熱壅盛、表里ともに実証、憎寒壮熱、頭目昏眩、偏正頭痛、目赤睛痛、口苦口乾、咽喉不利、胸膈痞闷、咳嘔喘満、涕唾稠粘、大便秘結、小便赤渋;疮疡腫毒、腸風痔漏、風瘙瘡疹、苔腻微黄、脈数。現在は感冒、流行性感冒、荨麻疹、湿疹、神経または血管性頭痛、三叉神経痛など、風熱壅盛・里閉不通の状態に用いる。 【加減】涎嗽者、半夏15g(姜製)を加える。 【方論】本方において防風、荊芥、麻黄、薄荷は軽清で昇散し、風熱の邪を表から解く。大黄、芒消は熱を泻し、便を通す。山栀、滑石は熱を清め、湿を利する。里熱を二便より排出する。更に石膏、黄芩、連翹、桔梗は肺胃の熱を清解する。当帰、川芎、芍薬は血を養い、血を和らせる。白朮、甘草は脾を健やかにし、中を和らげる。これらが配合されれば、汗を出しても表を傷めず、下剤を用いても里を傷めず、結果として風を疏し、表を解き、熱を泻し、便を通す効果を得る。王旭高は本方について「これは表里気血三焦を共に治療する薬」と評し、「通聖」と名づけたのは、その効能の神妙さを極めたものであると述べている。 |