妊娠堕胎・小産・滑胎とは、妊娠12週以内に胚が自然に喪失することを「堕胎」と呼ぶ。12~28週の間に胎児が形づくられていたが自然に喪失することは「小産」という。この堕胎または小産が3回以上繰り返される場合を「滑胎」と呼び、現代医学では「習慣性流産」と呼ばれる。これらの病状の最も一般的な原因は体質虚弱により胎児がしっかり形成されないこと。病理的には腎虚により胎児が安定せず、衝任が弱まり、あるいは気血不足により源流が途絶え、結果として堕胎が起こる。代表的な治療偏方は以下の通り。[方一]苎根(砕く)80g、銀花200g、清酒1盅。水1大盅を用いて半盅になるまで煎じ、滓を除き、2回に分けて温めて服用。本方は妊娠中に胎動が不安定で腹痛が耐え難い場合に適応。[方二]苜蓿子3g、卵2個。苜蓿を潰し、水で20分間煮て汁1碗をとり、溶かした卵液に加え、水蒸気で凝固させる。1日1~2回、1週間連続服用。本方は堕胎・小産に適応。[方三]艾葉12g、卵2個。艾葉と卵を瓦鍋(鉄器を避ける)に入れ、弱火で一緒に煮る(卵を煮熟後殻を剥き、再び煮る)。滑胎歴のある妊婦は、妊娠初期1ヶ月目から毎日1回、5~8日連続服用。妊娠2ヶ月目は毎日1回、3ヶ月目は半月に1回、4ヶ月目は毎月1回、妊娠満期まで継続。本方は滑胎に適応。[方四]南瓜蒂3個、薄切りにして煎湯。受孕月から毎月1回、5ヶ月連続服用。本方は習慣性流産に適応。[方五]菟絲子250g、熟地170g、党参・阿膠・杜仲各120g、川断・白朮・鹿角霜・巴戟・枸杞各100g、当帰頭70g、春砂仁17g、大棗50枚。薬材を細末にし、煉蜜で丸め、1回6~10g、1日3回服用。3ヶ月を1療程とする。本方は広州名老中医羅元恺の経験方で、前期流産・習慣性流産に適応。[方六]人参・黄芪・当帰・続断・黄芩各3g、白朮7g、川芎・白芍・熟地各2.5g、砂仁・炙甘草各1.5g、糯米1撮。水煎して服用。妊娠後、3~5日ごとに1回服用し、滑胎時期まで続ける。本方は気血両虚、倦怠少食、頻繁に堕胎する患者に適応。<妊娠>
|